働くことは生きること

今回のテーマははたらくこと。

私はこれから大阪の釜ヶ崎と関わろうと考えています。

釜ヶ崎は大阪の西成区に位置し、ホームレスが日本で一番多い街。

私がこの街の魅力にとりつかれてから、もう一年がたちます。

もっと釜ヶ崎のことを知りたい、関わりたいとの思いから、

今月から一年間の休学を決めました。

釜ヶ崎についてはこれから少しずつ紹介していくことにして、

今回は私の経験した、釜ヶ崎での一日お仕事体験について記そうと思います。

 

ある朝、眠い目をこすりながら、仕事場には朝8:00に到着。

仕事場は西成公園のすぐそばのとある小さな施設です。

ここではおっちゃんたちが廃品回収をしながら集団で生活しています。

 

私とペアになって仕事を教えてくださることになったおっちゃん(Mさん)とともに、

企業ででた大量の紙ごみを囲みます。

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そして新聞や雑誌、コピー用紙、小さな紙きれなどを仕分けします。

ただただ、ひたすらに。

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私が開始10分で感じた率直な感想は、「苦しい」。

野外で暖房器具もない中の至極単調な作業で、ただただ体が冷え、

しかもごみの中にはタバコの吸い殻や、ガムの噛んだ後のゴミ、お菓子の袋など、

直接手で触りたくないと思ってしまうものもたくさん。

 

このような仕事をして生きている人たちがいるということを、

みなさんはどのように考えますか?

「そんな仕事よくやるなぁ…」「かわいそう。」

「フィリピンのスモ―キーマウンテンみたい」

いろんな感想が聞かれました。

 

はたらくってどういうことか…

釜ヶ崎にいるとそんなことを考える機会がたくさんあります。

はたらくことは、生きるためのお金を稼ぐことでもありますが、

そして何より生きがいを創造するものでないかと思うのです。

ただ何もない一日を過ごすより、

どんな仕事でも、一日何か打ち込めるものがあるというのは、

生きるということにおいて大切なことなのではないでしょうか。

 

Mさんはしきりに「生きることは大変なんや」と私に語りかけます。

「ほかにやることもないからなぁ…」にこやかに語って、

もくもくと作業を続けます。

 

私も6時間近くの作業の果てには、やりがいを感じられるようになっていました。

単調な仕事でも、続けるうちに小さな要領やコツをつかんでくるものなのでしょう。

「だんだんわかってきたやないか~」Mさんも誉めてくれます。

一緒に笑顔で仕事に取り組む、仲間の存在も大きいかもしれません。

最後には充実感とともに仕事を終えました。

 

働くことは生きること。

休学した今、私にもたくさん時間できたので、

たくさん働こうと思います。